私が挑戦した投資は、国内株式です。
住宅ローンを組むことをきっかけに家計管理に真剣に向かい合うようになり、様々なマネー本を読むようになりました。
多くの本の中では、生活費の見直し・ライフプランの作成・最終的には「資産を殖やす為に株式投資や投資信託をしてみよう」というような項目がありました。
しかし当時は「株はギャンブル」というネガティブなイメージしかなく、自分には無縁だと思い、読み飛ばしたりしていました。
しかしある時雑誌で、「株主優待で得をしている」という記事を読みました。
とても興味深い内容で、苦手意識を克服して挑戦してみれば、家計にプラスに働くのではないかと思うようになりました。
これがきっかけで「証券口座を開いてみよう」と行動に移すことにしました。
「まずやってみる!」そこから考えるのはいいですね。
へそくりの100万円を投資資金に!
2か月くらい基本的な株式のことを独学で学び、その後は習うより慣れろで、とりあえず証券口座を開くことにしました。
資金は、独身時代に貯めておいたへそくりの100万円です。
購入した銘柄が、万が一に急落しても、絶対に家計に負担はかけたくなかったので、無い物としている資金で始めてみようと思いました。
まずは証券会社のHPで本で学んだ指標でスクリーニングをかけ、買いたいと思える銘柄を選定しました。
初めて買った西松屋の株
そこで初めて買ったのが、普段行きなれている西松屋です。
株主優待が受けられる権利確定が数か月後だったので、時期的にも背中を押されました。
当時の西松屋は1株900円前後で、最低購入単位の1単元(100株)9万円くらいでした。普通の主婦の私にとっては大きな金額です。
毎日何度も株価をチェックし、1円上がれば喜び、1円下がれば不安になりました。
購入してから1か月くらいだったと思いますが、30円上がった辺りで我慢が出来なくなり、売ってしまいました。
株主優待が目的だったのに、一喜一憂の状況に耐えられなかったのです。
1株30円の値上がりなので、100株で3000円のプラスです。手数料と税金を引いたら2000円強のお小遣いでしょうか。
私が売った後、西松屋の値は大きく上げました。1株1200円くらいにまでなったのです。もう少し我慢していたら・・・と悔しい思いをしました。
だんだんと取引にも慣れてて「慣れている」「知っている」状態になり、精神的に上がったり下がったりしなくなってからが本番ですね。
西松屋の株から学んだこと
株取引を始めた数か月は試行錯誤でしたが、すべての経験は糧になりました。
特に体感したのは、目先の感情に流されて取引をすると良い結果は得られない、ということです。
西松屋で「得をするかもしれない」から買い、「損をするかもしれない」から売るという経験しましたが、根拠のない感情で売買するのは投資とは違うと感じました。
それを繰り返すと精神的にもしんどいし、最悪手数料により資金は減っていきます。やはりある程度の知識を持ち、基準を作ることが重要だと思います。
売買の差益を得るのか、配当金を目的にするのか、株主優待に重点を置くのか、これを決めるだけでも取引は変わってきます。
株と税金対策
それと、利益を得るためには税金対策も重要です。
私が口座を開設したのは2014年で、ちょうどNISAが認知されてきた頃でした。NISAとは、一定の条件下であれば通常20パーセント程の税金が免除されるという制度です。
取引を始めた頃は新しい制度の知識を持たなかったので、非課税のNISA枠を使っていればもう少し手元に残っていたのかもしれません。
自分が納得できる金額で買う、支払う税金を少なく済ませる、目的をしっかり持ち目先の株価に一喜一憂しない。
これらのことを心に留めて取引をするようになり、結果的にですが、100万円の元金が今では150万円くらいになりました。
株主になって良かったこと
株主になって良かったと思うことは、日々の生活の目線が変わったことです。
例えばミスタードーナツを利用する時は「この会社はダスキンが運営してるけど株価はどうなのか」と考えるし、ライトオンの株を保有している時は、ショッピングモールの店舗に活気があるか見るようになりました。
いつもの商品はどの会社が関わっているのか、それを知るだけでも日々の生活はぐんと楽しくなります。
また、株価を左右する企業の決算やアメリカ経済の動向、景気の波を意識するようになります。
今まで別世界だった新聞の経済欄が、段々と身近に感じられるようになりました。
地元の企業についても、今までより知りたいと思うことが多くなりました。
地元というだけで半分知った気になるし、知り合いが勤めていたりして実際に身近です。
私は地元企業の銘柄をいくつか保有していますが、行ったことのない土地の企業よりは、本社の建物が行ける場所にあるというだけで安心します。地域への関心が高まるという意味でもプラスです。
株主優待制度についても、実際に得をさせてもらっています。
自分が使うものならば、貰えるに越したことはありません。
私はファミリーレストランの食事券や調味料など、年に数回貰ってありがたく使っています。
ただ、優待によって株価が安定するならいいですが、突然中止して株価が急落する場面もあります。
業績によっては残念な結果にもなりうるので、下調べは肝心です。
自分が理解できる業種の中で判断することが大事だと思います。
私は実際に店舗に行ったりサービスを利用して、納得できた企業に投資するようにしています。
得をしたくて始めた株式投資でしたが、自分は投資という手段で社会に関わっていると思うと、精神的にも前向きになれました。
子育てに追われる日々でも胸を張っていいのかな、と思えます。
「お金」という道具を使って、どんな会社を応援するのか、どういう形で社会とつながっていくのか、ということを考えるきっかけにもなりますね。
これから株を始める方へ
資産を増やしたいと思っても、投資をする、というと気持ちにブレーキがかかってしまうかもしれません。かつては自分がそうだったからです。
しかし思い切って向き合ってみることで、実に様々なことが見えてきます。
見えてくるものは人によって様々だと思いますが、私の場合は、社会の仕組みやお金に対する意識でした。
自分の投資したお金がどのように社会を巡っていくのか、知れば知るほど面白いです。
貯蓄を意識する一方で、投資してみたい企業もどんどん増えているのが現状です。投資は始める時期が早いほど有利だと言われています。経験が財産になるからです。
3年後に始めるつもりなら、少額でも今始める方が有利です。
もし迷っているなら、将来のためにも行動に移してみて欲しいなと思います。